浜学園は、関西圏を中心に展開し、灘中学など関西圏の難関校において圧倒的な合格実績を誇る名門の進学塾です。浜学園の特徴は、主に3つあります。ひとつめは、基本になる「一般コース」を主体に、成績順位によって受講できるかどうかが決まる「特訓コース」の2本立てであるものの、様々なオプション講座があること。ふたつめは、復習主義の採用で、毎回の授業で、前回の学習内容を出題範囲とした「復習テスト」を実施し、「復習テスト→授業→家庭学習→次の復習テスト」という独自の学習サイクルが確立されていること。みっつめが、成績順に「Vクラス」「Sクラス」「Hクラス」と分け、クラスのレベルごとに異なる指導をしていることです。

浜学園に通っているが成績が伸び悩んでいる生徒の2つの共通点

1)膨大な量の宿題
2)今いるクラスから抜け出せない。落ちないで維持するのがやっと
上記の特徴のように、浜学園では、「復習テスト55分→授業55分→家庭学習→次の復習テスト」という学習サイクルが基本になっていて、毎月1回公開学力テストが実施されます。授業中はオリジナルテキストである「テーマ教材」を使用し、同テキストの解き直しと「演習教材」の類題が宿題となります。

つまり、前回の授業で行われた内容を「家庭学習(=宿題)」で復習し、次回の授業前に復習テストを行うというサイクルです。 これらの蓄積を、毎月1回実施の公開テストで再度確認するのが浜学園の基本スタイルです。

また、浜学園では、平日実施の「一般コース」に加えて、一般コースへは都合が合わず通塾できない生徒用に週1回土曜日の通塾で、一般コースの講義内容をそっくり受講できる土曜スクール(土曜集約一般コース)のクラスもあります。なお、愛知県にある各教室の場合、名古屋本部の一般コース、千種・いりなか教室 小2・小3の一般コースは土曜集約型(土曜スクール)となります。

「Vクラス」「Sクラス」「Hクラス」では授業内容も宿題の内容も変わります。復習テストの内容も変わります。具体的には「テーマ教材」の解き直しは必須で、「演習教材」からはクラスによって出される内容・量が変わります。

とはいえ、どのクラスに所属していても、授業で膨大な量の内容を習います。そのため、塾の授業ですべてを消化し、授業内容を応用した演習を行うのは困難です。授業内容の消化および授業を応用演習については、宿題として家庭学習に委ねざるを得ません。学年が上がるごとに学ぶ内容も増えますので、浜学園の復習主義を支える「宿題」も、学年が上がるごとに量が増え、6年生になる頃には膨大な量となるわけです。これらの宿題を全てこなすには、時間が足りません。土曜集約型コースであれば、1回の授業で出される宿題は当然多くなり、家庭学習がそれを担うことになります。この家庭の役割を、浜学園系列の個別指導塾HAMAX(名古屋地区はMY SHIFT)に預けるケースも多くあります。

うまく「一般コースの授業、家庭学習での宿題、復習テスト」という学習のサイクルに乗ることができずに、消化不良のまま、宿題に四苦八苦しながら復習テストを流されるようにこなして、また新しい単元が始まる・・・という「追われる」サイクルに陥ってしまうと、2ヶ月に1度行われるクラス再編成でクラスを上げることはおろか、落ちないように何とか今のクラスを維持することで精一杯になってしまいます。

対策

1)志望校や現状学力に合わせて、復習すべき問題の取捨選択を行い効率化する
2)復習テストと公開学力テストの徹底的な復習を行う
まず、お子さまの志望校や現状の学力、得意不得意に合わせてテキスト(「テーマ教材」と「演習教材」)の復習を効率良く行う必要があります。テキストの中には、全てのクラスの生徒に対応できるように、難易度の高いものから基本問題まで、広範なレベルの問題が含まれています。全ての問題に取り組むことが理想的ですが、全てを消化するのは時間的に困難です。そこで、浜学園の担当講師や、家庭教師等からアドバイスをもらい、今のお子さまが復習してできるようにすべき問題はどれかを取捨選択し、効率的な家庭学習をしましょう。そして、効率的な家庭学習を行うことにより「一般コースの授業、家庭学習での宿題、復習テスト」という学習のサイクルを乱さないようにしていきましょう。

また、復習テストは、授業で学んだところの中でも特に重要なポイントが理解できているかをチェックするためのものです。公開学力テストの目的のひとつは、ひと月分の学んだ知識を使って、実際に初見で問題が解けるかをチェックするためのものです。ですから、復習テストや公開学力テストを見返すことは、自分の理解度を知り、モレやヌケを把握するのに最も効果的です。しかし、単に解答解説を読んで、もう一度問題を解き直すという復習ではテストの効果は半減です。間違えた問題において、なぜ間違えたのか、単純な計算ミスか、問題文の読み間違いか、解き方をすっかり忘れてしまっていたのか、あるいは解き方が間違っていたのか、という間違えた原因をきちんと分析します。さらに、解き方に難があった場合には、「○○までは解けたけど、××に気づかなくて最後まで解けなかった」という知識の不足部分を洗い出しましょう。テキストの類題が出題されていたのに間違えたのであれば、「テキストの問題とテストの問題は、どこが同じでどこが違っていたんだろう」と、テキストで学んだ知識や解き方をうまくテストに適用できなかった理由を明らかにしていきます。このようにテストで判明した弱点やモレヌケに基づいて、「次に似たような問題が出たときには間違えないようにする」ということを念頭に置いて、テキストの説明部分を読み直したり、似たような問題を解き直したりして、弱点やモレヌケを埋める対策を講じます。最後に、間違えた問題を自力で完答できるようになるまで、何度も繰り返し解き直します。解答を見ながら1回解き直した位では、その解き方を自分のものとして定着させることができず、すぐに忘れてしまうからです。

家庭学習による復習100%やりきる事が理想です。しかし、たとえ家庭での復習が例えば70%しかできなかったとしても、大事な単元は繰り返しテストや模試で出題されます。それが復習主義の塾の良い点です。ですから、仮に1回の授業の後の復習で、何が何でもその単元全てを1回で完璧にしなければならない、という強迫観念は不要です。お父さま、お母さまにおかれましても、テストに一喜一憂することなく、「1回で分からなくても受験本番までに完璧になっていればよい」という少し気楽な気持ちで余裕に構え、何回かに分けて消化していく長期的な視点持つことが大切です。

公開学力テストや合否判定学力テストなどの大テストは、関西圏を中心に多くの生徒が受験します。このため、そのテスト結果は、膨大な受験生情報に基づいておりかなり正確で信憑性のある偏差値を知ることができます。テストを効果的に分析して弱点補強に役立てるとともに、志望校合格へのモチベーションアップの材料としてもうまくテスト結果を利用していきましょう。